今回の話は4歳息子のハイパー癇癪に困り果てた時の話です。
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よく発達障害の子どもと「癇癪」(かんしゃく)が
結びつけて考えられる事があるかと思います。
「◯歳 癇癪がすごいです」
「◯歳の癇癪について」
みたいなタイトルで発達障害を疑う内容のネットの投稿もよく目にします。
癇癪は幼児の発達の過程で発達障害ではない子も含めたすべてのお子さんが自然と通る道であり、一方で癇癪がほとんどなかったという発達障害のお子さんもいらっしゃいます。
個人差がとても大きいのも特徴だと思います。
こつぶの癇癪(特に1歳後半~3歳前まで)については私も試行錯誤したのですが、まあ本当にいろいろありました笑
外出先ではあまり出ないタイプ(外出先でひっくり返って泣くような事はほぼなかった)ですが
その分自宅にいる時に起こる事が多かったです。
息子の場合、1歳すぎくらいから癇癪が始まったかと記憶しています。
3歳前くらいまでは「とりあえずギャーギャー泣きわめく」というケースがほとんどでした。
そして4歳になる直前くらいからは
「ネチネチと難癖をつけて私や夫にあたってくる」
というパターンに進化したのです。
ただ泣くだけじゃなくて、自分の気持ちを言葉で訴えられるようになった事は大きな成長だと思います
一方で、ねちねちクドクドと難癖をつけてからんでくるようになり、それはそれでなかなかメンタルを削られるんですよね…
そして昨日、久しぶりのハイパー特大級の癇癪が発生しました。
「夕ご飯前でお腹がすいていてお菓子が食べたかったがかなわなかった」
「帰宅後すぐ手を洗うのが面倒だった」
こんな些細なことがきっかけです。
帰宅してすぐにお菓子で小腹を満たしたかったのに手洗いを促され、さらもうすぐ夕飯だからとお菓子にもありつけず、自分の願望が立て続けにかなえられなくて不満がつのってネチネチ言いだしました。
あ〜あ!
こつぶもう明日からお菓子いーらーない!
手が汚れてるし!ずーっと汚れてるし!
もうずーーーーーっとお菓子食べれないんだよ(怒)
………………(うわぁ、始まっちゃったよ)
そしてクドクドいいながらわざわざ私のそばに寄って来て
ママ!そこ、どいてくーだーさい(怒怒怒)
そういうので避けようとしたら…
あっ!ぶつかったぞ!!(←かすっただけ)
痛ったーーーーー!
痛ったーーーーー!
骨折った!ほら!骨おれたよ
(当たり屋か)
もうダメだ!
明日幼稚園行けないよっ!!!
私も最初はかすかに微笑みながら傍観していました。
ところが息子の声がどんどん大きくなってくるにつれ、こちらもイライラがつのり始めてつい強めに言ってしまったんです。
こつぶ、ちょっと声小さくしてくれるかなあ!?
ママずっと聞いてて耳が痛くなってきちゃったよ!
言った瞬間、余計な一言を言っちゃったと後悔しました。
案の定、私の一言がハイパー癇癪のスイッチになってしまいました。
「自分を否定された」と思った息子のボルテージが一気に爆上がり。
クドクドネチネチが一気に爆発してしまいました。
あああ…対応を間違えた。
そう後悔したのですが後の祭り。
それからは泣くわわめくわの大癇癪。
私も帰宅してからずっとこつぶの難癖を聞かされている上に癇癪祭りの標的として完全にロックオンされてしまい
息子のサンドバッグ状態。
当たり散らされ、こらえるのに必死。
元々タイミング悪く寝不足だった事もあって、帰宅した時にすでに私のHPはとっくに0だったのに、そこから始まったこつぶ劇場。
もう吐血寸前でした。
遂に私のイライラがピークに達して風呂場に逃走。
癇癪が収まったらアイスを買いに行く…
ハーゲンダッツ…アイスタベル…アイスタベル…
アイスが好物の私はそう心の中で繰り返し唱えなんとか自分の気持ちを保ち嵐が過ぎるのを待ちましたが、息子の癇癪に自分の心を見事にかき乱されてしまい本当にキツかったです。
そしてその後なんとか平静を取り戻した息子とともに夕食を食べ。
夫とこつぶがお風呂に入っている間に私はコンビ二にアイスを買いに小走りで向かったのですが、ふとその道中に思いました。
例えば自分はイライラしたり夫と言い合いになりそうになると、
ちょっと散歩して来ようとか
アイスを買って食べる事で
簡単に気分転換できる。
でもこつぶはそれらを自分で自由に選択することがまだ出来ないんだよなあ…
そう思ったんですよね。
ひとりで外出する事も
すきなお菓子をコッソリ食べる事も
好きな音楽を聴く事も
買い物で発散する事も
4歳はまだひとりでなにひとつ出来ないんだと漠然と思ったんです。
当たり前っちゃ当たり前の話なんですけど
大人は自分の機嫌を取る方法を沢山知っていて
自分の判断で自由に動いたり買ったり食べたりも出来る。
だけど4歳児が選べる選択肢なんて
「泣く」
「言葉で訴える」
「黙る」
「暴れる」
くらいしかないんですよね。
方法も限られて、しかも限られた狭い世界の中(息子の場合は外では仮面をかぶっているのでほぼ家の中)で荒ぶる気持ちに折り合いをつけないといけないって
大人だってなかなかハードモードじゃないですか?
そう思うとなんだか
息子だって出来る範囲で頑張ってるんだよなあ…
改めてそう感じました。
そもそも大人だってこんなに選択肢が選べて自由に出来るのにも関わらず、疲れている時はイライラしてしまったりちょっとキツく言ってしまったり、自分の機嫌を取るのに失敗する事がありますよね。
なのに子どもってそれに加えて大人の都合でやりたくもない流れに乗せられる事が多いしたくさんの制限付きなんですよね。
もう4歳。
だけどまだ4歳。
息子が自分の機嫌をとるよりも、私が自分の機嫌をとるほうが遥かに簡単だったのに、イライラ合戦に負けてついキツく言ってしまったなあ…
もう少しこつぶの気持ちに寄り添ってあげればよかった。
そんな風に思った1日でした。
子育てをしているとちょっとしたことでイライラしてしまう事ってありますよね
そんな時、私は心理学者アドラー(子育て本でも”勇気づけ”などでよく見かけます)が提唱した「課題の分離」の考え方を思い出すことで自分の気持ちをコントロール出来る事が増えました!
「課題の分離」を一言で言うと「自分でコントロール出来る自分の課題」と「自分でコントロールできない他人の課題」を分離して考える、という考え方です
「馬を水飲み場に連れて行く事はできる。しかし馬に水を飲ませる事はできない」というのはアドラーの言葉ですが、「自分自身がコントロール出来ない他人の領域に踏み込んで悩んだり怒ったりするなかれ、相手の課題は相手が解決すべき課題である」という事です
たとえば「幼稚園でいつも挨拶を無視するママさんがいる」とします
その際に「なんでいつも無視するの?」「嫌われてるのかな」と考えてしまうのは、課題の分離が出来ていない例です
私の課題として「挨拶をした」、それに対してどう反応するかは「相手の課題である」ので思い悩んだり考える事をせず自分は自分の課題に注力する、という感じです
「課題の分離」は奥深いので私もまだまだ完全に実践に至っておらず繰り返し本を読み返したりしますが、子育てや子どもにまつわる人間関係にもとても役に立つ考え方です
私がオススメする「課題の分離」について書かれた「アドラー心理学」の本と、分かりやすく解説した記事のリンクを貼っておきます
ぜひ参考にしてみてくださいね
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子どもの癇癪って、癇癪を起こしている本人はもちろんですが、まわりの大人のメンタルもゴリゴリ削られますよね