手を振り払われ脱走する…自閉症の子が手を繋げない理由を知ってますか?

息子こつぶに発達障害(自閉症スペクトラム)の診断がつくまでの話です。

前回の話はこちら▼

息子1歳、恐れていたクレーン現象が出現。そして「バイバイ」のクセが強かった!


0歳のころ、療育センターの理学療法士さんから「歩けるようになるかわからない」と言われた息子でしたが、その予想に反して1歳すぎくらいから少しずつ歩けるようになりました。


▼理学療法士さんの話はこちら▼

「歩けるようになるかわからない」と言われた0歳息子、涙の療育センター。


よちよち歩きの間は家の中や公園など危なくない場所で慣らしていました。

そしてだんだん一人歩きが上手になって来たので家の前の道を歩いてみようと思い、こつぶと一緒に靴を履き家の外に出ました。

管理人ペコリ

よーし、こつぶー
手をつないで歩こう


そう言いながら息子に手を差し出すと…

管理人ペコリ

あらヤダ!つれないね〜
ほら、手をつなごうよ

こつぶ

サッ…(手を引っ込める)

 


何回も手をつなごうとしたのですが、こつぶは嫌がって全く手をつないでくれませんでした。
そして手を振り払ってひとりでどこまでも行ってしまうのです。


『歩けるようになったらこつぶと手をつないでいろんなところに行きたい…』
そんな風に思っていた私の幻想は見事に打ち砕かれました

 

オット

あの頃は本当に手をつなぐのを嫌がったね…「手を繋ぐのがイヤ」っていうレベルを超えていたよ

数えきれないくらい手を振り払われるわ脱走するわで外出するのが大変だったよ

管理人ペコリ

そうだね、定型発達の子でも手を繋がない子はいるけれど、自閉症スペクトラムの子で手を繋ぐのを嫌がる子はたくさんいるね

理由はその子によっていろいろあるだろうけれど、感覚過敏で手を繋いだときの感触が苦手という子が多いかもしれないね
こつぶも2歳くらいまでは特に感覚過敏が強かったから、しょっちゅう手を振り払われていたよ

あとは外は視覚的に刺激が強いものでいっぱいだから、気になるものを見つけたら全力でそっちにいっちゃうんだよね


歩き始めて最初の頃は『手を振り払われてしまう理由』が分からず困り果てました。
そして一緒に手を繋いで歩いている同じくらいの月齢の親子を見て悲しくなってしまう日もありました。

そんなある日…。

管理人ペコリ

スーパーにバナナ買いに行こう
こつぶ、行くよー

こつぶ

バシッ(安定の振り払い)

管理人ペコリ

ふっ…もう振り払われるのにも慣れたよ…(涙)

こつぶ

トコトコトコトコ…

管理人ペコリ

あっ!こつぶ!!!
そっちは車が来るよ!
危なーーーーーい!!!!!

 

管理人ペコリ

はー………………セーフ…
あれ?
そういえばこつぶ、手首は嫌がらないの…?

こつぶ

シーン…

管理人ペコリ

あれ…!?
手首だったら握らせてくれる?


思わぬ発見でした。

その日から家の外を歩く時はこつぶの安全を最優先する為に、まず手を繋ぎ、振り払われたら必ず手首を掴んで歩くことにしました。(99%振り払われるのですが…)

最初は1秒しか繋がせてくれませんでしたが、根気よく毎日繋いだことで2歳くらいにはずっと手を繋いで外を歩けるようになりました。

管理人ペコリ

家の外を歩く時は危ないので必ず「手を繋ぐか、手首を持つ」というルールを徹底し、少しずつ慣らしていきました

一般的に手のひらや顔、首回りは過敏が出やすい部位と言われています
無理に手をつながなくても…とはいえ手を繋がないと危ない場面は沢山ありますよね

そういう場合は手首や違う部分であれば握ったり持たせてもらえるかもしれませんし、手首でも過敏さが出るお子さんの場合は親がタオルの片方を持ち、もう片方の端をお子さんに持ってもらって一緒に歩くという方法もあります

その方法だと勝手に離して脱走してしまう場合はリングタイプの迷子防止ヒモもあります


感覚過敏は私たちにとっては「それくらい平気でしょ」と思うことでも、本人にとってはガマンができないほど辛かったり気持ち悪かったり痛みを感じたりするようです。

管理人ペコリ

実は私も手のひらに若干感覚過敏があり、手袋が気持ち悪かったり手を繋ぐのも得意ではありません

子どもの気持ちに寄りそいながら負担になりすぎない範囲で少しずつ慣らしたり、手を繋ぐかわりに出来る方法で取り組んでいけると良いですね!

以前ご紹介したタッチングケアも手先の感覚過敏の緩和にオススメです
最後にリンクを貼っておきますのでぜひご覧ください



▼合わせて読みたい▼

片足を立てる「ハイハイ」は発達障害?クセが強すぎた息子のハイハイ。

ABOUT US

管理人ペコリ
4歳男児の母。アラフォー。 子どもが0歳2ヶ月のころ助産師さんに「この子は自閉症」と言われたことをきっかけに子どもの発達や発達障害に興味を持つ。 狼狽しながらも日々情報を集めさまざまな療育を試すうちに「自分と同じように暗闇にいるママたちの力になりたい」と思うようになり保育士資格を取得。情報サイト「雨の日も、晴れの日も。」を立ち上げる。 赤ちゃん学研究の専門家と一緒に赤ちゃん絵本「スライムぴぴぴ」を作りました。