手がつなげない帽子がかぶれない…感覚過敏の子にやってあげたい「タッチング」ケア

管理人ペコリ

今回は「体をそだてるシリーズ第2弾」
作業療法士さんに教わった「感覚過敏」をやわらげるマッサージのお話です

うちの息子にとても効果があったのでもっとたくさんの方に知って頂きたくてご紹介します

少し専門的な話になりますが「発達が気になる子を育てている方・子どもの発達に興味がある方」はぜひご覧ください


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オット

ところで、感覚過敏ってなに?
初めて聞いたんだけど…

管理人ペコリ

感覚過敏っていうと難しく感じるかもしれないね…

じゃあ
「耳かきがくすぐったくて苦手」「洋服のタグが肌に触れるとチクチクして気になる」
こういうの経験したことない?

オット

あー、あるある!洋服のタグって肌にあたるとチクチクするんだよね
いつも洋服を買ったらすぐタグをハサミで切ってるよ

管理人ペコリ

私は手袋をつけると指がムズムズするから苦手なんだ
これも感覚過敏の一種なんだよ

感覚過敏っていうのは「触覚防衛反応」とも呼ばれていて、触覚に対して敏感に反応してしまうことを言うんだよ

 

触覚防衛反応とは

管理人ペコリ

程度の差はあるけれど感覚過敏はたくさんの人が持っているものなんだ

ところが発達障害や発達が気になる子はこの「触覚防衛反応」が強すぎてしまう子が沢山いるんだよ

オット

その反応が強すぎるとどうなるの?

管理人ペコリ

例えばシャワーの水を針が刺さったように痛く感じてしまうとか、どうしても帽子がかぶれないなど、日常生活に支障が出てくることもあるんだ

私たちからしたら「これくらい平気でしょ」って思うことも、触覚防衛反応が強い子には生理的にどうしても我慢できないんだよ

例えばこんなケースがあるよ

 

過剰な触覚防衛反応で日常生活に支障がでるケース

髪を切る・耳そうじ・歯磨きへの強い拒否
手をつなげない
帽子や手袋を身につけられない
袖口がぬれるのを異常にいやがる
半ズボンや七分袖の服が身につけられない
のりや粘土をさわれない・過剰にさわる
芝生を裸足であるけない
金属など特定の素材がさわれない

 

オット

想像以上にたくさんあるんだね…

管理人ペコリ

そうだね、でもここにあげたのは一例だよ 
私たちが「なんてことない」と思っていることでも本人はとても苦痛に感じるんだよ…

こつぶも触覚防衛反応が強めだね

オット

そうだったっけ?

1歳代の頃は手をつなげなかったよ

自分からは手をつなげるんだけど、人からつなぐことは拒否していたね

これはアクティブタッチ、パッシブタッチと言って、自分からさわるアクティブタッチなら手をつなげるんだ

一方で誰かに手をさわられる(パッシブタッチ)のは苦手なんだ

これも触覚防衛反応のひとつなんだよ

 

 

管理人ペコリ

あとこつぶはくすぐりにも異常に弱い 

ここ1年くらい、抱っこしようとして脇腹を持つとくすぐったがってゲラゲラ笑っちゃって抱っこしづらかったんだ

それを作業療法士の先生に相談したら「触覚防衛反応」をやわらげるマッサージを教えてくれたんだよ

このマッサージを始めて2週間くらいで抱っこの時に脇腹をこそばがらなくなって、とても効果を感じたよ

オット

どんなマッサージか気になるなぁ
教えてよ

管理人ペコリ

「タッチング」という方法だよ

誰でも簡単に、しかも家にあるものだけで今すぐ始めることができるんだよ

 

 

管理人ペコリ

ポイントがいくつかあるよ!

・さわられている部分に子どもの意識が向いているのを確認しながらやる
・痛みをあたえない、手を引っ込めるなど生理的に嫌がったらすぐやめる
・同じ場所ばかりやると慣れが生じるため、少しずつ移動させながらやる

これらはとても重要なポイントだよ!

そして指先から少しずつ始めて、最終的には首筋、脇腹、顔面など防衛反応が働きやすい部分までたどり着くのが理想なんだ

オット

へえー! 僕にもできそう
さっそくこつぶにやってみようっと♪

管理人ペコリ

これを5分程度、毎日やっているよ

こつぶはこのタッチングで明らかに触覚防衛反応がやわらいで手応えを感じているよ
ポイントをしっかり抑えてやってみてね!



いかがでしたか?
もちろん個人差はありますが、息子にやり始めてとても効果を感じました。

「うちの子は感覚過敏がある」という親御さんに知ってもらいたくてご紹介しました。
気になる方はぜひお子さんに毎日コツコツやってあげてみてくださいね。


最後に今回のタッチングの方法がくわしくのっている本を載せておきます。
文字が多めで少し専門的ですがとても勉強になりました。



「触覚防衛反応」をはじめ、感覚統合についてとてもわかりやすい解説をされています。
私が読んだ感覚統合の本の中で自信を持ってオススメできる1冊です。


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ABOUT US

管理人ペコリ
4歳男児の母。アラフォー。 子どもが0歳2ヶ月のころ助産師さんに「この子は自閉症」と言われたことをきっかけに子どもの発達や発達障害に興味を持つ。 狼狽しながらも日々情報を集めさまざまな療育を試すうちに「自分と同じように暗闇にいるママたちの力になりたい」と思うようになり保育士資格を取得。情報サイト「雨の日も、晴れの日も。」を立ち上げる。 赤ちゃん学研究の専門家と一緒に赤ちゃん絵本「スライムぴぴぴ」を作りました。